なぜM&A仲介事業が魅了的なのか?

M&A関連

私がM&A仲介事業へ参入するに当たって、マクロ情報として下記の視点を持っております。

【1】市場成長性とニーズについて

 日本でも人口ボリュームゾーンの年配の経営者の引退や相続が多数出ている状況であり、M&Aや事業承継のニーズは増えるばかりです。2017年の調査時点でも2025年までに127万社が必要と言われてきました。

現時点における経営者の平均年齢は60.4歳(帝国データバンク調査)となっており、10年後までに多くの企業で事業承継が必須な状況となっております。

▼東京商工リサーチ調査による、近年の日本における休廃業・解散件数の推移

2013(平成25)年:34,800件
2014(平成26)年:33,475件
2015(平成27)年:37,548件
2016(平成28)年:41,162件
2017(平成29)年:40,909件
2018(平成30)年:46,724件
2019(令和元)年:43,348件
2010(令和2)年:49,698件
2021(令和3)年:44,377件
(2021年に休廃業・解散した企業のうち、56.5%は黒字)

M&A専業の上場企業合算でのM&Aアドバイザーが1,500人にも満たない状態であり、サポートする側の人数が抜本的に足りておりません。それを補う為に国の政策も動き始める事を想定しております。

【2】AIやDXによりM&A仲介への参入障壁が下がる

 従来は金融機関出身者や士業がM&A仲介をするケースが多かったと思いますが、今後はAIやDXを用いたマッチングが増加すると考えております。

不動産ポータルサイトや求人ポータルサイトのような立ち位置のサイトが出現し、人材業界に簡単に喩えれば殆どの案件はWebサイト上でマッチングが完結するようになると考えております。一方で大規模案件や専門的な分野はヘッドハンティグ業界のように従来型の手動マッチングも並行して存在していくでしょう。

営業に不慣れな人材、そして大学新卒者などの業界知識が無い方でもM&A業界で仕事ができる時代は必ず来ると考えておりますし、それによって上述した【1】の課題は大きく解決の方向に進むと思います。

【3】血気盛んな若者が集まる業界は必ず成長市場になる

 20年前にIT業界に行くことを決めた時は周囲から大反対されました。

業界的にも赤字は当たり前で虚業と言われていた業界でもあり、頻繁に倒産も相次ぎました。そして、ブラック企業が当たり前で営業の目標管理も厳しく、詐欺に近いようなかなり強引な手法でWEB展開の必要性の無い顧客層までを強引に受注していくのが当たり前でした。

それによりクレームや日常茶飯事で、とてもストレスフルな業界だったと思います。一方でそこに滞留する若者は血気盛んであり、リスク嗜好性が高い方ばかりでした。バイタリティの塊のような人材ばかりが生き残っておりました。

そして、当時の業界で3年間ほど業界に生き残りができた人の半数以上は経営層として働いているのが現状です。独立を選択し、それにより若い人材を吸収しながら、今でも多くのIT人材を生み出しております。

同様にM&A仲介市場は勢いのある企業も多く、現職でお会いしてきたM&A仲介の営業マンからは当時の雰囲気を感じる事ができました。

明らかに働いている若者のモチベーションが高い事が原動力となる筈ですし、全ての産業は若い力によって拡大してきたのは過去の歴史を遡っても同様です。

上記以外の参入余地については別の記事でご紹介したいと思います。

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